ひびごろ's 音楽ブログ

『新しい音楽に出会いたい!』 『このバンド、人気なのはわかるけど……どんな風に聴けばいいの!?』そんなあなたのお手伝いをするブログです。アーティスト紹介、アルバムレビューを中心に記事を書いていきます。Twitterではハロー・キティをやってる僕《ひびごろ》が書いていきます。

Gemini / Wild Nothing アルバムレビュー (あるいはペヤングの美味しい食べ方)

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――――私たちは連れて行かれるその先で、自分が自分でないような、同時に周りの世界も豹変してしまったかのような、あからさまなプレコックス感を感じる。さながら、ガリバートンネルを潜り抜けた先のような世界観を持つこのアルバムの中では石は岩となり、草は大木となり、取るに足らない虫けらすら命の脅威をなる。凡庸なはずのギターストロークはジャック・テイタムのソングライティング能力、リヴァーヴ、そして林にかかる軽やかな霧のような彼の声によってオン・ザ・ロックのバーボンを思い起こさせるまでに変貌する。口に含むとまず広がるのは樽の風味、甘くそれでいてスパイシーな味わいは私たちをグラスに引き付けて離さない。

 

インディーど真ん中のデビューアルバム

今日、紹介するのはヴァージニア出身Jack Tatum(ジャック・テイタム)くんによるプロジェクト”Wild Nothing”のデビュー・アルバム『Gemini』!!

 

US出身のバンドでありながら、UKの影響をビシビシと感じさせるWild Nothingドリーム・ポップ / シューゲイザー・サウンドにあなたもトリコになること間違いなし!

 

フロントマンであるジャック・テイタムくんパーソナリティからアルバム・ジャケット音楽性に至るまでインディーど真ん中の本作『Gemini』を徹底解剖しちゃいます!

 

それでは行ってみましょー!

 

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※ジャック・テイタムくんご尊顔。誰かに似てる気がする……。

 

ユニバーシティとカレッジの違いがよくわかならい

まず驚くのはジャック・テイタムくんが本作を完成させたのは大学在学中であるということ。

確かに日本でも大学生の間にデビューを飾るバンド少なくないかもしれないが、なんせアメリカ、大学に集まるのは自ら進んでアカデミックな勉学の研鑽を積みたいという人が多いはず。そこらへんは日本と事情が違います。

 

大学の先生とかでも「アメリカの学生は自ら学ぶ姿勢を見せるのに日本の学生ときたら……!」みたいな感じのことをおっしゃる方いますよね。

向こうの学生はとにかく勉強熱心!らしいです。確かに日本より経済格差とかありそうですし、大学進学する層を考えると当たり前のことなのかもしれませんね。(日本の大学生を批判してるわけではないです。僕自身、モラトリアムの真髄みたいな日本の大学が大好きなので)

 

話を戻しますと、すなわちジャック・テイタムくんインテリなんですインテリ インディーらしいでしょー!?

そんなインテリの彼が勉学をほっぽって完成させたこのアルバム。

単位は落としたでしょう、留年の危機にも見舞われたでしょう。(予想です)

 

でもそんなの関係ねぇ! と言わんばかりの傑作アルバムを彼は産み落とし、この”Gemini”『インディー・ミュージック界のゴールドマンサックス』こと“Pitchfork”に高評価を頂いたのです!(8.2 / 10点。2010年度Pitchforkの年間ベストにて49位獲得)

 

すごい!! 僕も実習ひいひい言いながらお酒飲んでる場合じゃない!!!

ブログ書かなきゃ!!!!

 

いわばレトロ・モダン

Wild Nothingの音楽で最も特徴的なのはCocteau Twins(コクトー・ツインズ)やThe Passionなど80’s ドリームポップの影響をモロに受けているということ。

 


Cocteau Twins - Cherry Coloured Funk

 


The Passions - I'm in Love with a German Film Star

 

80’sへの回帰というのは2010年台前半にインディ界隈では流行ったムーブメントで、これは特に本国ではインテリ系の若いナード層にウケていた。

オアシスブラーをはじめとする既に過ぎ去った90年代ロックの輝きを崇めながら、アークティック・モンキーズコールド・プレイなど00年代を聴いて育ってきた僕たちのような世代には、確かに80年代の雰囲気というのは目新しく、(一部の読者の方には信じがたいことかも知れないが)逆に新鮮ですらあるのだ。

この逆に新鮮!を上手く取り込み、決して昔の音楽の焼き直しにならないように90年代、00年代を通過してきた現代ならではの洗練を擦り込み、かくして、まるでレトロ・モダンのようなどこか懐かしく、それでいてイケてる(ボキャ貧)音楽が生まれるのであります。

 

最初の3曲がスゴイ!!

最初の2曲”Live In Dream”と”Summer Holiday”。

この2曲を聴けばWild Nothingがやりたい音楽がどういうものかはわかっていただけると思う。靄がかかったようなモコモコとしたサウンドスケープ浮遊感たっぷりのジャックの声が絡む。

 

ただ明るいだけじゃない、裏側にある闇をひしひしと感じる曲調、

こういうの好きなんです!

 

曲は時として性急であるが、”Summer Holiday”では余裕たっぷり、緩急を使った展開を味わうことが出来る。

 

そして良曲ぞろいの本作でも特に出色のクオリティを誇るのが3曲目”Drifter”だ。

 

ホワット・オン・アース!

 

一体なんて曲だろう。

 

名曲感満載のイントロから始まって叙情感溢れるボーカルなんだか物凄いキラキラしたギターとシンセが合わさってなにがなんだかわかんないけどとんでもない相乗効果を生みだす。

そして待ち受けるミドルエイト

 

これだこれ。こういうメロディを聴くために僕は今まで音楽を聴いてきたんだ。そんな気持ちにさせられる。

 

そしてタムとキックの連打で曲はまさに最高潮の高まりを見せる。

 

いまも曲を聴きながら書いていますが気持ちが昂りすぎて語彙が全く出てこないのでとにかく聴いてみて!!!


Wild Nothing - Gemini - Drifter

 

 

ほかの曲ももちろん良いよ!

タイトルどおり暗くもの悲しい”Pessimist”を切り裂くようにして始まる”O Lilac”からは正に彼の独壇場

お得意のギター・ストロークを中心としたドリーム・ポップで畳み掛ける。

 

エレクトロ要素を取り入れた”Bored Game”、ベースがぶんぶんうなる”Confirmation”と続き、その後の”The Witching Her”ではジャックが吐き捨てるように歌う“Or is the witching hour trying to take me there? Or is the witching hour trying to take me away now?”というリリックがたまらない。こんな歌い方も出来るんやで!!

 

引き算!! そしてペヤング!!

Our Composition Book”はM6から続くダウナーな曲調ギターストロークからの転換を示す11曲目。

このキラキラ感はまさに星5つ。確かに歌メロは展開が少ないかもしれない。でもそのあとの間奏を聴いてみよう。

浮遊感を生み出すシンセにその間をたゆたうように流れる歌うギター

逆に歌メロの展開を大げさにしたらこの良さが失われてしまうだろう。

言わば引き算。これでいいのだ。

 

ちなみに僕も最近、ペヤングかやく(キャベツ+謎肉)を入れないほうがおいしいということを発見した。

その理由としては、再販されてからというもの謎肉が非常に不味くなったこと、キャベツが容器の角に残る上にベチャベチャで美味しくないことがあげられる。

そこである日、かやくを入れずに食べてみたところ、雑味ストレスの全くない純粋無垢、ストレートのペヤングを味わうことが出来たのである。

 

これも引き算により全体のクオリティを増すことに成功した良例だ。 あなたも明日からはペヤングストレート(?)で食べよう!

 

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まとめ!!

さて、ここまで読んでくれたあなたはもうペヤングを食べたくなったはず……ではなく、Wild Nothingのこのちょっと怖いジャケットのアルバムが聴きたくなっただろう。

 

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※鼻毛見えてるのがキュート

 

一度聴いてみてほしい。そうすれば僕の拙文では伝え切れなかったWild Nothingの更なる魅力に気づいてもらえるに違いない。

加えて言うと、この”Gemini”というアルバムは集中して聴き込んでもらってももちろん良いのだが、ヴォーカルはくぐもって若干小さく、シンセ・ギターサウンドが強調されたミックスとなっているのでンビエント・ミュージックとしてもその役割を果たすだろう。リラックスタイムにも最適だ。

僕も寝る前の一枚としてよくこのアルバムを選んでいる。

このアルバムとの出会いがあなたを更に豊かなミュージックライフへと導きますように。

 

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※鼻毛は絶対見せないマン

 

 

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最後まで読んでくださってありがとうございました!

 

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